1 元手打そば屋・そば打ち職人の辛口食レポ
これまで飲食店やベンチャー企業、商店街などのコンサルタントが収入が約7割、資格の学校TAC中小企業診断士講座の講師業の収入が約2割、その他1割。これら中小企業診断士の仕事が主な生業でしたが、昨年からコワーキングスペース&シェアオフィス ことkama.を経営し、個人的に小さなチェンジを図っています。
それらコンサルとしての目線だけじゃなく、元手打そば屋・そば打ち職人として、そして地元民として食レポ辛口グルメ情報を提供しています。
今回は、高久が元手打そば屋ということもあり辛口になります。
2 北鎌倉駅前の「やま本きそば」
北鎌倉の正面口を出て目の前の好立地にあるそば屋です。好立地でありながら価格は超リーズナブルです。普通に考えて、北鎌倉の駅前だと、ざるそば800円というイメージですが、当店は500円です。大盛りにしてもプラス150円なので、良心的すぎて感心してしまいます。
◆鎌倉市山ノ内501。10:30〜16:00。火曜定休
2 ざるそば500円
当たり前ですが手打ではなく機械打ちのそばです。通常手打だと二八といって、そば粉8割、小麦粉2割が多いのですが、ここの蕎麦はそば粉は多くても6割、おそらく5割ぐらいでしょう。うどんに近い食感と、そばの香りが極めて薄いことでわかります。
写真は大盛りなのでまずまず。薬味のワサビは最安の練りワサビです。
そばつゆはそれほど悪くはなく、ダシは鯖節と宗田節でとっているようです。宗田節はソウダガツオです。ちなみに鰹節は使っていないと思います。香りがないのでわかります。おそらく低価格て提供しているため、高額な鰹節は使わない方針なのだと思います。
以上から、そばの評価は普通以下、おつゆは普通という感じです。
ちなみに、高久が営んでいた手打そば会津茶屋では、そばはもちろん「手打の二八そば」です。ダシは鰹節5・宗田鰹3、鯖節2でとっていました。この組み合わせも試行錯誤の結果ですが、鰹節の上品な香りに、コクと深みがある宗田と鯖をブレンドして、独自のそばつゆを提供していました。
3 冷やしたぬき 550円
価格は安いですが、量は少ないです。おそらく1食あたりの生そば150gぐらいだと思います。
驚いたのは揚げ玉。高久は天ぷら職人でもありましたので、数日前のものであることはすぐにわかりました。揚げ玉は天ぷらを揚げたときに残ったもので「天かす」と我々は呼んでいます。油を吸っていますので、通常、その日のものじゃないとまずくて厳しいです。この天かすは、とても食べられるものではありませんでした。これはヤバイです。天ぷら職人であれば目で見ただけでわかるのに、それをやってしまうのは非常残念です。
なぜそのようなことになってしまったのかは明らかです。天ぷらのメニューはあるのですが、ほとんど出ないからでしょう。出ないから天かすも出ない。ただ土日には天ぷらが少なから出るので、その時の天かすを平日の出すということだと思います。その日の天かすがなければ、必要量つくるべきです。
4 お店の雰囲気
和の雰囲気と店奥の窓から見える景色は良いです。ちなみにレジで精算という仕組みではなく、料理が出た時に現金払いという仕組みです。
なお、ぐるなびなど様々なサイトを見ると、店名が「やま本きそば」となっていましたが、高久は違うと思います。本当の屋号は「きそば やま本」のはずです。メニュー表にもそうなっていますし、そば屋であればわかります。業態を後読みする店はほとんどありません。
高久がやっていた店は「手打そば 会津茶屋」でしたが極めてオーソドックスです。どうでもいいことですが、そば屋にとっては重要なことです。
5 総合評価 ★★
前述の通り、そば★、そばつゆ★★★、価格★★★★、天かす星ゼロ、よって総合評価は★★。自分がそば屋なので、より厳しくなってしまいました
観光地の駅前だからなんとかなっているのかどうかは知りませんが、でもコスパはとても良いので、そばにこだわりがない方々にとっては、とてもありがたいお店だと思います。